
悩みといえば、仕事、人間関係、そしてお金。
悩んでも悩み切れないものばかり、生きていれば直面することがありますよね。
『三千円の使い方』では、金銭面ならではの悩みをよりリアルに描いています。
この「あるある感」がとても親近感があり、実話かと思うほどです。
では、そんな話について細かく見ていきましょう!
『三千円の使い方』の概要
| タイトル | 三千円の使い方 |
| 著者 | 原田ひ香 |
| 出版社 | 中央公論新社 |
| 出版日 | 2021年8月25日 |
| ジャンル | 小説 |
『三千円の使い方』は、初版が2021年8月25日、第二版が2021年10月5日の小説です。
凄まじいスピードで話題になった『三千円の使い方』は、2023年1月7日 – 2月25日に葵わかなさん主演でドラマ化もされた、原田ひ香さんの代表作ともいえる作品です。
ここからはあらすじを見ていくので、ネタバレ注意になります!
『三千円の使い方』のあらすじ

家族それぞれが持つお金の悩み
『三千円の使い方』の構成は、6章になっており、妹、姉、母、祖母の四人がそれぞれの章の主人公となって話が進みます。
四人はそれぞれ悩みがあります。
貯金のできない社会人の妹、23歳で結婚し専業主婦の姉、貯金が少ないことに気づく母、貯金が減っていくことに不安を感じる祖母。
この四人をメインに、かかわってくる周りの人間もそれなりの事情を抱えており、共感できる部分が多くあります。
専業主婦の姉
23歳で結婚をし、子育て中の姉は手取り23万の夫の給料を上手に使い分け、節約をして生活しています。
ある日、姉は学生時代の友人らと食事に行ったとき、友人らが高級感ある身なりをしていることに対して、自分の今の生活が正しいのか不安に駆られます。
学生時代どんなに仲が良くても、その後の環境が変われば話が合わない部分が多く出てきます。
ご飯や旅行に行くときのお金など、価値観が変わることによってこんなに差が出るのかとショックを受ける姉。
それでも愛する人と一緒に暮らしていること、うまくお金のやりくりが出来ていることなどに自信を持ち、少しずつ前を向いていきます。
恋人の借金が発覚した妹
最後の章では、妹が主人公として話が進みます。
妹には恋人がいますが、その恋人に約550万の借金があることが発覚します。
ただ、その借金というのは恋人の専門学校の奨学金であり、恋人の親が奨学金を借りたことを恋人に伝えていなかったのです。
「結婚生活は長いのよ。これからどんなことがあるかわからない。相手が良ければ、とか、彼だけが家族というのはきれいごとよ。日本はまだまだそう割り切れない社会なんだから。」
p291より引用
大切なお金のことをしっかり管理できていない恋人家族に対して、主人公の家族らは不安を抱きます。
主人公の家族らは話し合いを重ねた結果、妹の恋人に対して、「奨学金の利子が上がらないうちに」、とその奨学金の返済を代わりに行い、低い利子でお金を貸し出すことにしたのでした。
『三千円の使い方』の口コミ・評価

良い口コミ・評価
気になっていたベストセラーの本作、やっと読めた!ファイナンシャルプランの指南書的な主題を巧みに小説の様式に落とし込んでいる。垣谷美雨っぽいなと思って読み終えたら巻末の解説が垣谷さんで、編集者の図らいor謀らいに拍手👍貨幣が保障されている国においてお金を保持することは、「今以降の自分の行動(サービスの利用や物品の購入)」を約束する権利を持つことだ。3千円をどう使うのか、3千円の価値の大きさをどれ程と感じるかは、年齢や収入や環境によって人夫々だ。そんな様々な「三千円」を複数の登場人物で的確に言語化している。
読書メーターより引用
自分って不幸だ、、って人間なら誰しも思ったことがあるんじゃないかなって思うけど、“いくら幸せそうな人たちでも不幸に思うことがある”っていうのを改めて感じた。不幸と思われる事実をどう乗り越えていくのか、どう考えていくのかっていうことが書かれている本なのかなとおもった。
読書メーターより引用
ずっと話題で読んでみたいと思ってた本。お金のこと!というよりも、幾つになってもどんな事を成し遂げた後でも其々の悩みと不安はいつでもついて回るという事を当たり前だと教えてくれて、お金というあまりみんな大っぴらに話さないけど大事な物との関わり方を、いらやしくなく、人と同じ目線で共有してくれた。
読書メーターより引用
『三千円の使い方』の良い口コミを見ていくと、なかなかオープンに話せないお金のことを、わかりやすく書いてくれている、という声が見られました。
また、それぞれの登場人物が持つ悩みに共感できる、という声がも見られました。
悪い口コミ・評価
出だしのおばあちゃんの言葉「三千円くらいの少額のお金で買うもの、選ぶものが、人生を形作っていく」に同感して良さげな話だなぁと思った。でも読んでいくと貯金とか資産運用とか離婚のお金とか、割と現実的なお金の話を読みたい気分ではなかった。男性陣フーテンの安生や何もしない父親も好きではない。最後、えっお金出してあげるの?彼氏の実家ヤバめじゃない?それでいいの?とスッキリせず終わりました。ちょっと違った。
読書メーターより引用
久々に先に見たドラマが良すぎたなーという印象の一冊。余白を読み手側が想像する作業は読書の醍醐味だけど、それにしても場面展開が切り替わりすぎというか…ドラマで彼氏の両親なりの愛情や、主人公の両親の離婚危機場面での父親の思いの丈をぶつけるシーンなど感動する素晴らしい演技を見てしまったので、本では想像して補完しないとあまりにも素っ気ない印象。
読書メーターより引用
期待がものすごくおおきかったのでまずまず。
読書メーターより引用
『三千円の使い方』の悪い口コミを見ていくと、ドラマと比べ期待外れと感じた、という声が見られました。
しかし、ほとんどは良い口コミばかりで、総合的にも高い評価となっていました。
『三千円の使い方』を読んだ感想

『三千円の使い方』を読んでみて、お金の話以外でも共感できる部分がたくさんありました。
会社をリストラされたり、浮気を繰り返しふわふわ生活してたり、そんな登場人物にも現実味を感じ、その誰もが最終的に前を向いて話が終わるのが、この作品の良いところだと感じました。
お金をどう扱ってどう幸せになるのか、それは自分次第ということを優しく寄り添いながら教えてくれるような書き方で、お金という話しづらいことでもスムーズに落とし込むことが出来る作品です。
『三千円の使い方』はどんな人におすすめ?

『三千円の使い方』は、こんな人におすすめです。
- お金の悩みが尽きない
- 将来に不安を感じている
- 周りの人に悩みを話しづらい
- 社会人の方
- これからの生活をよく考えている
- 考え方を変えたい
また、ストーリー性も十分にあり楽しむことが出来るので、小説として読書をしたい方にももちろんおすすめです。
おわりに

『三千円の使い方』は、ビジネス書のように、有力情報が淡々と述べられているわけでもなく、ストーリーを通じてこのような考え方もあるんだな、という風にゆっくり話の内容を取り込める作品です。
それぞれの登場人物の個性もまた魅力的で、自分に刺さる言葉も多く見つかるはずです。
「お金や節約は、人が幸せになるためのもの。それが目的になったらいけない。」
p337より引用


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