
あなたは家族の死に目に会ったことはありますか?身近な人の死を経験するということは辛いものですよね。
大好きなおばあちゃんの死からこの物語は始まります。
死に対してマイナスのイメージが強いものですが、読んだ後はほっこりさせるようなストーリーになっています。
最後までこの本を読んだとき、あなたは必ず涙するでしょう。
『西の魔女が死んだ』の概要
| タイトル | 西の魔女が死んだ |
| 著者 | 梨木香歩 |
| 出版社 | 新潮文庫 |
| 出版日 | 2001年8月1日 |
| ジャンル | 小説 |
『西の魔女が死んだ』は、中学に進んでまもない主人公まいが、ひと月あまりを西の魔女ことおばあちゃんのもとで暮らし魔女修行と称して人生の喜びや悲しみについて学んでいくストーリーになっています。
作者の梨木香歩さんの代表作で、日本児童文学者協会新人賞、新美南吉児童文学賞など数々の賞を受賞されており2008年には実写映画化されDVD化の時点では累計発行部数が170万部となっています。
タイトルからもわかるようにこの作品は死というものがひとつのテーマになっており、成長した主人公についての物語も併録されています。
『西の魔女が死んだ』のあらすじ

これからはネタバレを含みますのでご注意ください!
おばあちゃんの家で暮らした夏
まいは、おばあちゃんが危篤だと連絡が入り学校にママが迎えに来たとき、おばあちゃんと一緒に過ごした2年前のことを思い出していました。
中学生になったばかりの頃、まいは学校には行きたくないとママに訴え、学校を休んでしばらくはおばあちゃんのもとでゆっくり生活することになりました。
おばあちゃんは外国から日本に来た人で、自分のことを「魔女」だと言い、まいは魔女修行をすることになるのでした。
その魔女修行というものは、なんでも「自分で決める」といこと、まいは戸惑いながらもおばあちゃんの言うことを聞いて魔女修行を受ける決意をします。
魔女修行
「本当に、大丈夫。悪魔を防ぐためにも、魔女になるためにも、いちばん大切なのは、意思の力。自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力です。その力が強くなれば、悪魔もそう簡単にはとりつきませんよ。まいは、そんな簡単なことっていいますけれど、そういう簡単なことが、まいにとってはいちばん難しいことではないかしら」
本文70Pより引用
魔女になるための修行として、自然と触れ合い植物のにおいをかぎながら、ジャム作り・洗濯の仕方などを教わりました。
自分で起きる時間や寝る時間、時間割を決めて紙に書いてそれを実行する、このようにして魔女修行をしていました。
まいはおばあちゃんの知り合いで近所に住むゲンジさんと出会いますが、その言葉使いや行動がすべて好きになることができませんでした。
ある朝、おばあちゃんの家の鶏小屋が何者かに荒らされて、鶏たちが死んでしまっていました。
その日の夜、まいは死んだらどうなるかおばあちゃんに聞いてみたところ、人には魂というものがあり、死ぬということは身体から魂が離れて自由になることだと言います。
おばあちゃんはまいに、死んだら怖くない方法でわかるようにサインを送ってあげると約束をしました。
またある時、ゲンジさんがまいのお気に入りの場所を耕しているところに遭遇してしまい、動揺したまいはゲンジさんにひどい言葉を吐いてしまいます。
それに対しておばあちゃんはまいの頬を打ち、わだかまりのあるままおばあちゃんと離れ転校することになります。
転校
まいはおばあちゃんとひと月あまり暮らした後、転校することになり新しい学校に通い始めることになります。
2年の月日が流れ、友達もできたまいは、あれから一度もおばあちゃんの家を訪れていませんでした。
ただ、魔女修行のことはわすれたわけではありませんでした。おばあちゃんに教えられたことを実践するように心がけて生活していました。
おばあちゃんの家に向かうと、ゲンジさんが涙をながして銀龍草を飾ってほしいとまいにたのんできたのでした。
まいは、わだかまりがあるまま別れてしまったおばあちゃんへ後悔の気持ちしかありませんでしたが、ふと気づくとおばあちゃんとの約束の痕跡がみつかり涙するのでした。
『西の魔女が死んだ』の口コミ・評価

良い口コミ・評価
小中学生におすすめしたい名作として、長年読み継がれてきた一冊。なかなか読む機会が無かったが、ようやく読むことができた。近年主人公と同じような境遇にある子どもたちをたくさん見てきているので、読了後の熱が冷めぬうちに子どもに今一度おすすめしたい。また作中にあるように、生活リズムを整えることは、人間が生活する上で全てにおいて重要なのだと改めて感じた。
読書メーターより引用
自然とおばあちゃんの優しさに包まれた初夏の空気を感じました。 長距離電車の移動中に一気読み。最後の「アイ、ノウ」にたどり着いた時には、人を気にせず泣いていました。まいと同じようにまだまだ、半人前の私は心を穏やかに保つ、魔女の訓練を続けいきたいと思います。
読書メーターより引用
以前に映画で見て感動したことを覚えている。こんなおばあちゃんになりたいと思いつつ孫にいい映画だよと教えたことを思い出す。
読書メーターより引用
『西の魔女が死んだ』の良い口コミを見ていくと、おばあちゃんの家の自然豊かな景色やにおいも想像できて心地よかったというような感想が多くありました。
また、こんなおばあちゃんになりたい、子供の頃に読みたかった、何度も読み返したくなるような本、などの評価もありました。
悪い口コミ・評価
思っていたよりただのお話だった。評価が高い作品なので期待しすぎました。
読書メーターより引用
2024.5冊目。ティーン向けでしょうか、子どもの時に読みたかった一冊。自分のことは自分で決める、感情をコントロールする。人生においても本質かもしれない。やたらとゲンジさんに被害妄想を抱く点はちょっと受け入れられなかった。
読書メーターより引用
不登校の女子中学生が祖母との生活により、魔女活するおはなし。身体は体感により、魂をブラッシュアップする媒体に過ぎない=死活・・と説いているが・・ハテ?
読書メーターより引用
『西の魔女が死んだ』の悪い口コミを見ていくと、単調すぎてつまらないなどの評価がありました。
裏を返すと、わかりやすく、誰にでも読める作品だとも言えます。
また、死についての表現などスピリチュアルな部分も含んだ部分があるため、理解に難しいと思う人もいるようです。そのようなことに興味のある人はスムーズに読むことが出来る本だと思います。
全体的には良い評価の方が多く、悪い評価はあまり見られませんでした。
『西の魔女が死んだ』を読んだ感想

『西に魔女が死んだ』を読み終えたとき、私の祖母のことを思い出しました。
祖父母は、親とはまた違った目線で私たち姉弟を叱ってくれて、これからの人生で大切なことを教えてくれていた気がします。
現代社会でせわしくなく生活していると、人間として生きるために大切なことを忘れがちになっているのだと思います。
毎日決まった時間に植物に水をやり、成長した野菜を料理してたべること、そんな簡単なこと、と思うかもしれませんが、決して忘れてはいけないことなのではないでしょうか。
魔女修行というのは決まった人にしかできないことではなく、誰でもいつからでもできることなのではないかと思います。
人生につまずいた時は目先のことしか考えられなく視野が狭くなっていくものです。
そんな時にこの本をめくってみることできっと立ち直っていくことができるでしょう。
『西の魔女が死んだ』はどんな人におすすめ?

『西の魔女が死んだ』は次のようなことに当てはまる人におすすめです。
- 思春期をむかえる中学生や高校生
- 悩みをかかえ行き詰っている人
- 植物や動物が好きな人
- おばあちゃん子な人
- スピリチュアルなことに興味がある人
小学生にもおすすめの本として紹介されることもありますので、わかりやすく素直に読めるストーリーになっています。
おわりに

『西の魔女が死んだ』は、ページ数もそこまで多くはなく素直に読みすすめることができるストーリーとなっています。
この本には、優しいおばあちゃんが教えてくれる人生の教訓のような言葉がちりばめられています。
是非、いちどこの本を手に取って読んでみてください、やさしいおばあちゃんの声が聞こえてくるかもしれませんよ、「アイ・ノウ」と。


コメント