
年を重ねるごとに考え方は変わっていくもの。
四十代の方が経験した二十代と、今を生きる二十代は考え方も当然違います。
歳の違うそれぞれの登場人物が感じる悩み、葛藤についてとてもよくあらわされている作品がこの『マリコ、うまくいくよ』なのです。
『マリコ、うまくいくよ』の概要
| タイトル | マリコ、うまくいくよ |
| 著者 | 益田ミリ |
| 出版社 | 新潮社 |
| 出版日 | 2018年7月30日 |
| ジャンル | お仕事漫画 |
『マリコ、うまくいくよ』は、益田ミリさんによって描かれた漫画です。
二十代、三十代、四十代の三人のマリコが主人公であり、それぞれの考え方の違いが顕著に表れているお話です。
職場の同じ三人が「仕事」に対してどう感じているかが、とても注目のポイントである本です。
『マリコ、うまくいくよ』のあらすじ

ここからは、あらすじ紹介となりますので内容のネタバレにご注意ください。
それぞれの悩み
メイン登場人物である三人のマリコは、社会人二年目、十二年目、二十年目とそれぞれ年の離れた三人です。
三人は同じ職場なので、お手洗いで遭遇することが多々あります。
その際に、同じシーンの中でそれぞれの心情が表されており、歳の差や経験値による考え方の違いが表れています。
例えば、二年目のマリコと二十年目のマリコがお手洗いで遭遇した時、二十年目のマリコは天気の話を振りますが、会話の最終手段として「天気の話」を持ち出したことで自分の力不足を感じますが、二年目のマリコはそんなことを気にせず、まったく別のことを考えていたのでした。
十二年目のマリコ
社会人十二年目のマリコは、二年目のマリコに対して「最近の子は~」という考えが強く、少し当たりが強くなっています。
数年前の自分と比べてしまい、どうしてもいらいらの気持ちが溢れてしまいます。
かといって、二十年目のマリコのように常に肩こりの話をしたり、仕事の電話中でも話し方が「おばさん化」している姿を見て「こうはなりたくない」と思う反面、「こうなったら楽になるのかも?」とも思うのでした。
山の向こう側には
社会人として働くには数十年、これからを過ごすことになります。
もうすぐで社会人三年目となるマリコは、社会人という山を登った先に見える景色は絶景ではなく、ただのだだっ広い平地であることを実感していました。
そしてその平地には歳を取った多くの人間が待っていて、「若いっていいなぁ」と皆が嘆いているのでした。
そんなリアルな現実に打ちひしがれても、若いマリコは「そんな人たちの経験値がうらやましい!」と思うのでした。
『マリコ、うまくいくよ』の口コミ・評価

良い口コミ・評価
読み友さんの本。益田ミリさん、やっぱりいいね。週刊誌や新聞の連載は読んでいるが、これは初読み。働く3世代のマリコ。あるある、そうそうと相槌を打ちながら読む。そうだよね、私も若い頃は思ってたよ。いつまでいるんだこのオバさんとか。しかし、オバさんになっても本人はさほど変わらないと思ってるからタチが悪い。オジサンもそうなのかな? いや、一緒にしないでほしいわ。
読書メーターより引用
働いてる女子あるある!をすくいとってくれていて、ちょっとクスッと笑える漫画でとても読みやすかったです。人と比べて落ち込んだり、悲しんだり、怒ったり、笑ったり、これでいいのかなと言う不安や女子ならではのもやもやとか。それでもいいんだ〜って少し気が楽になるような、ゆるゆるしていて癒されました。
読書メーターより引用
色んなところのささくれが刺激されまくって染みた😿 うぇーん。しょぼしょぼ。 今回は実際泣いたりはしなかったけど、 この本読んで泣いちゃうタイミングって、月2回くらいありそう。 だからこそ、誰かに「うまくいくよ」ってただ言ってもらえるのってすごく救われるときがある。
読書メーターより引用
『マリコ、うまくいくよ』の良い口コミを見ていくと、働く女子の気持ちにかなりの共感の声が溢れていました。
また、気軽にサクッと読めるという点でも高評価の声が多数見られました。
悪い口コミ・評価
なんていうか、リアルなんだけど 目の前に見える小さな小さなものを一つ一つ拾って眺めるみたいな感覚、解像度が高すぎて少し疲れてしまった。
読書メーターより引用
エピソードとしては、「あるある」というものもそれなりにあるのだけれど、裏表紙の説明にある「読めばじわりと勇気が湧いてくる」とは思えなかった。
読書メーターより引用
モヤモヤする。救いは微風くらいで、読後も曇り空のままだなぁ。
読書メーターより引用
『マリコ、うまくいくよ』の悪い口コミを見ていくと、リアルすぎて読後感が良くない、という声が見られました。
これほどのリアルなストーリーを描くことが出来る、それほど益田ミリさんの洞察力の高さが魅力的であるかが見て取れますね!
『マリコ、うまくいくよ』を読んだ感想

『マリコ、うまくいくよ』を読んでみて、女性心理のリアルさに驚かされました。
絵柄のタッチがほんわかしているため、すっきりと読むことが出来ましたが、絵柄によってはまた違った感じ方が出来そうなほどでした。
最後の描写で、仕事だけの関係だと思っていた三人のマリコが食事に行くシーンが特にお気に入りで、ほかの漫画ではあまり描かれていない心理描写がされているところは共感しかありませんでした。
仕事とは一生の付き合いものですが、そんな仕事にも向き合って少しでも前を向いていこう、と思える一冊でした。
『マリコ、うまくいくよ』はどんな人におすすめ?

『マリコ、うまくいくよ』はこんなひとにおすすめです。
- 社会人の方
- 職場について悩みがある
- リアルな話を読みたい
- すぐに読み切りたい
- 小説の活字に抵抗がある
- ほんわかした絵柄が好み
主人公は女性ですが、女性の心理を知ることが出来るので、男性にももちろんおすすめの一冊です。
おわりに

『マリコ、うまくいくよ』は、年代の違う三人を描いているので、多くの人に共感する部分があると思われます。
目次もかなり小分けされており、多くのシーンをあっさりと読み切ることが出来ます。
リアルな職場での女性心理が描かれたこの一冊、読んでみてはいかがでしょうか?


コメント