
通学、通勤で多く使用されている電車。
電車では様々な出会いがあります。
それは人生を豊かにする出会いもあれば、あまりいい気分のしない出会いもあったりします。
片道15分という短い時間で終着駅までいける阪急電車での出会いの連続。
むしろ片道15分だからこその奇跡の出会いなのかもしれません。
『阪急電車』の概要
| タイトル | 阪急電車 |
| 著者 | 有川浩 |
| 出版社 | 幻冬舎 |
| 出版日 | 2010年8月5日 |
| ジャンル | 小説 |
『阪急電車』は、神戸にある阪急今津線を舞台として、その停車駅で出会う人らそれぞれのエピソードで構成された小説です。
停車駅ごとに視点が変わり、そこで登場する人物が次のエピソードの主人公に変わる構成となっており、阪急今津線を通じて一つの長編小説になっています。
2011年4月29日には映画化もされており、多くの人が今もなお好んで読む作品となりました。
『阪急電車』のあらすじ

ここからはネタバレを含みますのでご注意ください!
16の場面
『阪急電車』は、阪急今津線の北線が通っている八駅を往復するので、目次を見ると16つに分かれています。
図書館でお互い気になっていた二人、婚約者に浮気されたOL、孫娘を連れた老婦人、彼氏のDVに悩む女子大学生、社会人彼氏を持つ女子高校生、田舎から引っ越してきた大学生、仲間外れにされるのを恐れて素直になれない中年女性、同級生の意地悪に強く耐える女子小学生らがそれぞれエピソードを繰り広げます。
前半は、西宮北口駅スタートで後半は宝塚駅スタートとなっており、前半から後半の間には半年の時が含まれています。
そしてこの物語は、そんな阪急電車各線の中でも全国的知名度が低いであろう今津線を主人公とした物語である。
p5より引用
婚約者を寝取られた美人OL
職場で出会った彼と付き合って五年、結婚を目前とした翔子は会社の同期である女性に浮気され、彼氏をとられてしまいます。
浮気の謝罪を申し出る二人に、自分を結婚式に参列させるという条件を出し、二人を送り出すことにした翔子。
結婚式当日、翔子は二人に対する復讐としてあえて真っ白なドレスを着ていき、すぐに会場を後にします。
その後、乗車した今津線で幼い孫娘を連れた老婦人と出会います。
孫娘は翔子を見かけ、「花嫁さん」であることを口にしますが、翔子が涙を流しているのと、引き出物を持っていることから老婦人は状況を察し、気が済んだら職場を変えることを勧めるのでした。
翔子は老婦人に勧められた小林駅の居心地の良さに惹かれ、半年後には職場を変え居住地を小林駅にするのでした。
図書館で意識し合ってた二人
社会人五年目の征志は、図書館で借りようと思った本を目の前で取られました。
むっとしてその相手を見ると、悔しくも征志のタイプの女性で何も言うことが出来ませんでした。
さらに彼女が借りようとしている本は、征志の興味を引く本ばかりであり、まだ話したことのない彼女のことを気になっていたのでした。
その帰り道、偶然その彼女が同じ電車に乗り込んできて、征志の隣に座ります。
すると外に積まれていた石をきっかけに彼女の方から話をすることになりました。
話をするうちに、次あったときに飲みに行こうとなった二人、まだ連絡先も知らないまま彼女は先に降車します。
次会ったとき、一緒に呑みましょうよ。
p239より引用
中央図書館。よく来てるでしょう。だから、次に会ったとき。
その彼女を走って追いかけ、その場で飲みに誘う征志。
そんな恋の始まりのシーンを幼い孫娘を連れた老婦人が微笑みながら見ていました。
半年後、征志と彼女はお互いの家に行き会うほどの仲になり、電車の中で同棲するための部屋を探そうという話をするシーンで物語は幕を閉じます。
『阪急電車』の口コミ・評価

良い口コミ・評価
先輩の薦めで購読。ローカル線を舞台に、主人公達それぞれの物語が少しだけ交錯してゆくお話。大きな事件などではなく、日常私たちの身の回りで聞こえてきそうなお話で構成されており、読み終えるとほっこりした気分にさせてくれる。内容的には恋愛寄りで、続きが気になるような勢いのある作品ではなく、小さな幸せを味わいたい人向け。文章量も多くないので、こんなお話が好きな人は読んでみても良いかもしれません。
読書メーターより引用
いい。。。何回かもう読んだことあるのだけれど、数年ぶりに読んだ。なんだろう、ものすごく刺さった。いいなあ。幸せほっこり。いいなあ。そういう偶発的な出会いがあればきっと面白いだろうに。
読書メーターより引用
電車の中で次々と起こる出会いや別れ、ホッコリできる話や迷惑な話。短編だが面白いように繋がっている。電車に乗ってる人達の目線の違いと絡みが身近に感じられ面白かった。白いドレスで元カレの結婚式に出た話は最高だった。阪急電車に乗ったことがないので駅名を見てもピンとくることは無かったが、物語と一緒に走る電車と言う流れが新鮮。読みやすくスッキリした読後感。又、再読したい。
読書メーターより引用
『阪急電車』の良い口コミを見ていくと、短編のようでつながっている点が高い評価されていました。
また、実際に聖地巡礼として訪れたいという声も見られました。
悪い口コミ・評価
一人一人のキャラが強くて面白いけど、全員コミュ強すぎて共感には欠けるかも。
読書メーターより引用
でも、有川浩特有のベッタベタの恋愛描写があり、やっぱりそこだけは合わない(笑)
読書メーターより引用
『阪急電車』の悪い口コミを見ていくと、共感はあまりできないという声が見られました。
しかし、かなり多いレビュー数の中で低評価の口コミはほとんど見られず、高評価となっていました。
『阪急電車』を読んだ感想

『阪急電車』を読んでみて、出てくる登場人物が全員最終的には前を向いているのがとても読後感が良いと思いました。
年齢もバラバラで悩みもそれぞれ持っており、共感できる場面がかなり多い印象でした。
また、一人の登場人物に助言をするのが、次のエピソードの主人公となる登場人物だったりするので、感情移入がしやすく、あっという間に読み切ることが出来たのも良い点だと感じました。
『阪急電車』はどんな人におすすめ?

『阪急電車』は、こんな人におすすめです。
- ほっこりしたい
- 阪急電車に興味がある
- きゅんとする恋愛話を読みたい
- 恋の悩みがある
- 人間関係に悩まされている
- 読みやすい小説を読みたい
ストーリーの展開が早く視点も変わるので、短編集が好きな方にもおすすめの一冊です。
おわりに

『阪急電車』は西宮北口駅から宝塚駅まで、それぞれ10数ページで構成されており、一つ一つのエピソードが短くあっという間に読み切ることが出来ます。
口コミでも、読んでいてほっこりしたという声が多数見られるほど高評価の作品です。
そんな『阪急電車』を読んでみてはいかがでしょうか???


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