【あらすじ・レビュー】『十津川警部 山手線の恋人』密かに想う女性の正体は、事件の重要な鍵だった―

いつも同じ電車に乗っている人物が、実は事件の重要人物だと知ったとき、どんな衝撃が体中に走るでしょうか。

顔はお互いに知っていても話したことがない場合、相手のことを知りたいと思ってしまいますよね。

そんな相手が行方をくらましたらなおさらです。

駆け引きが行われる部分がこの一冊の見どころでもあります。

『十津川警部 山手線の恋人』の概要

タイトル十津川警部 山手線の恋人
著者西村京太郎
出版社講談社
出版日2020年10月15日
ジャンルミステリー小説


『十津川警部 山手線の恋人』は、推理小説家としてほとんどの人が知っている西村京太郎さんが描いたミステリー小説です。

十津川警部というのはシリーズで何冊も出版されており、西村京太郎さんといえば十津川警部シリーズといわれるほどの人気シリーズです。

ページ数も250ページほどなので、長すぎず短すぎずお手軽に楽しめるミステリー小説になります。

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『十津川警部 山手線の恋人』のあらすじ

山手線の美女

有楽町の出版社で勤務している25歳の星野は、勤務地に向かうために乗車している山手線でタイプの女性を見つけました。

星野にとってとてもタイプの女性ではありましたが、通勤の電車内では特に話しかけるといったこともせず、「出会えたらラッキー」程度の存在でした。その女性のことを「山手線の恋人」と呼ぶようにします。

職場に向かうと新たな仕事を任されます。それは、川本賢三郎というすでに亡くなっている作家の作品を刊行することでした。

川本賢三郎はすでに亡くなっているため、娘の川本かおりを探すことにしますが、その川本かおりの写真を見ると、あの「山手線の恋人」とそっくりな顔立ちをしているのでした。

次々に起こる事件

星野は川本かおりとの接触をしようとしますが、なかなか足取りをつかむことが出来ません。

そんな中、山手線外回りの一、二号車が脱線する事故が起こります。

星野は、いつも二号車にのっていた「山手線の恋人」のことを思い出して調べ進めますが、新聞に掲載された五名の負傷者リストには「川本かおり」の名前はありませんでした。

性別、年齢が「山手線の恋人」とマッチしてそうな一人の女性に目を付け、星野は事故の取材を理由に、入院中の「山手線の恋人」と思われる「山下奈津美」に話を聞きに行きました。

川本かおりと山下奈津美は友人同士で、スキー旅行でバスに乗っている際、事故に遭ってしまい、川本かおりがすでに亡くなっていることが判明します。

川本かおりがすでに亡くなっている事実を突きつけられても、納得のいかない星野。

星野は、実際は山下奈津美が事故で亡くなっており、見た目の似ている川本かおりが何らかの理由で自分のことを山下奈津美と名乗ったのではないか、と推理をします。

一億円脅迫事件

次に起こった事件は、爆破テロを予告した一億円脅迫事件です。

JR東日本に対して一億円を用意させましたが、そのうちの1000万円を品川駅新幹線ホームからばらまかせました。

1000万円をばらまく様子を確認した、と犯人から連絡がありましたが、それ以降連絡は途絶えてしまいます。

三つ目の事件は、新駅の開設工事を行う会社の社長父子誘拐事件です。

社長父子を誘拐したのち、新駅工事を五日間止めろという要求をし、無事に父子を返しました。

四つ目の事件は、二つ目と同じ一億円脅迫事件です。

新駅工事を中止しなければ爆破テロを決行するという内容で、新駅開発に反対する意が見られました。

事件の真相は?

川本賢三郎は、執筆した本が大規模に売れたわけではなく、そこまで生活が潤っているわけではないはずでした。

しかし、川本賢三郎が持つ銀行口座には、何億ものお金が入っていました。
実は日本のトップレベルの政治家や投資家らが、賭け事として様々な出来事に投資をしていたのです。

今回起きた新駅開発についても同様であり、新駅開発を中止すれば喜ぶものが一定数いるということです。

川本賢三郎が持つ銀行口座を受け継いでいた川本かおりは、規模の大きすぎる大金と口止めをしてくる謎の犯人らに怯え、山下奈津美として生きていこうと現在の形になったのでした。

結局、犯人の名前や人数はわからぬまま、十津川警部の一言で結末を迎えます。

「本当の戦いは、これからだよ」

p258より引用


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『十津川警部 山手線の恋人』の口コミ・評価

良い口コミ・評価

まあそれなりには楽しめました。満足満足!!!!

読書メーターより引用

久しぶりに読んだ西村京太郎。面白かった。

読書メーターより引用

高輪ゲートウェイ駅の建設妨害と思われる奇怪な事件と、寡作の作家の遺族(娘)にまつわる謎がからみあってどこへ向かうのかと一気読み。毎朝通勤で同じ車両に乗り合わせる気になる女性を「山手線の恋人」と呼ぶセンスちょっと気持ち悪いよ!あとみんな個人情報漏らしすぎ!など、つっこみどころは所々あるものの、十津川警部の冴えわたる推理は安心できる。山手線に乗りながら読んだ楽しい思い出。

読書メーターより引用

『十津川警部 山手線の恋人』の良い口コミを見ていくと、十津川警部の推理に驚きを受けた、との声が見られました。

十津川警部はシリーズで展開されているので、安定した推理力にさすが警部と感じるのかもしれませんね!

悪い口コミ・評価

犯人逮捕の場面が描かれてなかったのが残念だった。

読書メーターより引用

鉄道シリーズに初めて挑戦してみましたが、あらかじめ説明がされているような感じと、主人公の推理が当たっているのとで、ミステリ感は低めでした。個人的には、主人公も読者も後の方であっと驚かされるようなスタイルが好みです。

読書メーターより引用

『十津川警部 山手線の恋人』の悪い口コミを見ていくと、犯人がおおよそ分かったところで、犯人を追い詰めるたり、逮捕シーンがないことが低評価につながっていました。

十津川警部が優れすぎるあまりに湧いた感情だと考えられますが、そのほかの悪い口コミは見られませんでしたので、結果的には高評価となっている口コミが多かったです!

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『十津川警部 山手線の恋人』を読んだ感想

『十津川警部 山手線の恋人』を読んで、前半は親近感、後半は人間の泥具合が繊細に表現されているなぁと感じました。

会社員がいつも同じ電車、同じ車両で出会う人間のことを認識はしていてもそれ以上の関係はない、といった部分やお金に目がくらんだ人間たちの行動力が「実際にありえるのかも」と思わせるほどリアルな話でした。

十津川警部シリーズ初読みの一冊でしたが、個性が強すぎるわけでもなくただの秀才警部ということで個人的にはすごい読みやすいなぁと感じました。

十津川警部シリーズ以外の西村京太郎さんのミステリー小説も読んでみたくなりました!

『十津川警部 山手線の恋人』はどんな人におすすめ?

『十津川警部 山手線の恋人』はこんなひとにおすすめです。

  • ミステリーが好き
  • 西村京太郎作の本を読んだことがない
  • 現実味のある話が好き
  • 久しぶりに小説を読みたい
  • 都内に通学、通勤している

あくまで十津川警部シリーズであって、十津川警部以外の視点でももちろん話が進められるので、いろいろな展開を求めている方にもおすすめです!

おわりに

『十津川警部 山手線の恋人』は、警察とマスコミの関係や、電車での出会いなどとてもリアルな描写が多く表現されています。

ミステリー小説とは言えど、そのほかの点でも多く楽しむことが出来る一冊です。

そんな一冊を読んでみてはいかがでしょうか?

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